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1月30日~31日 農政環境常任委員会 管内調査(西播地区)

○アグリ香寺 (H23年に営農組合から株式会社化した事例として背景や展望等調査)

・香寺町の9営農組合が集まって株式会社へ移行。(本店支店形式を採用し、これまでの各営農組合を支店という形で特色を活かし会計も独立採算制)となっている。

 設立(会社化)の目的:地域農業を守る耕作放棄地の解消担い手育成

 会社法人とするためには、2種類の方法がある。

  「農事組合法」の会社=1つの営農組合を会社化したい場合(内容を変えない場合)

にはこちらを利用する方がスムーズに移行できる。

  「会社法」の会社 = 広域合併には有利。↓

    メリット 農業生産・加工・販売以外の事業をやりやすい

         担い手確保についても制限が緩い(現在は非農家の農地取得に厳しい要件がある)

         意思決定が迅速にできる(取締役会)⇔ 組合(法人)だと総会の開催が必要

         労災保険に加入することができる(従業員確保に有利)

         事務負担・固定資産の軽減につながる。経営体のスリム化

   デメリット 法人税、消費税の負担が重くなる。(規模が大きくなることに応じて)

 

 質疑:担い手対策についての実績や実感は?

   → 実績はまだない。まずは会社運営を回していくことと利益を上げていく(安定させる)ことを念頭にやっているが、5~10年後 段階の世代が70歳を超えてきたときに備えて進めて担い手育成を進めていきたい。

 

    販売方法はどうなっているか?

   → 獲れた生産物の6割は地元や構成員の保留米として販売し、1.5割は農協、残り2割民間に販売(委託)している。販売価格の高くつく地元販売や民間ルートを延ばしたい。構成員や地元の人が食べてくれることが農業全体で見ても望ましいのではないか。(今の消費者は年間購入をせず、食べる分だけ購入するため売る側は不安定になるのがネック)

 

    野菜生産などへの挑戦はしないのか?

→ していかなければと思う。この地方は何でも取れるから逆に特産品ができてこなかった経緯があるように思う。

 

○若手農業者41歳)

・姫路市妻鹿地区で軟弱野菜のハウス栽培をされる。(同地区では次に若い農業者は67歳。)

経営理念

親の代は「いいものを作れば値段はついてくる」というバブル時代。県北部のスキー場が盛況でなべに使われる春菊を作っていれば儲かった。当時5~600円ついていたものが今では100円前後にまで下落している。こだわりもあるがコスト意識を最重要にいている。

 工夫:堆肥に馬糞や牡蠣殻など安く手に入るものを探して利用している。

 ハウスのビニルは一人で張る→風が少しでもあったらできない(風が読めるように)

 生物農薬や防蛾灯を用いて農薬減

 

 販売先:契約レストランと市場

     売先(販路)の確保が重要。独自の販路を見つけられれば、そのニーズに合わせた作物も生産可能。
ただ作って市場に決められた値段で売っていたのではだめ。

 

○老原老林の郷保全の会 (農地・水管理保全支払交付金制度の取り組み事例)

 

・非農家を含めた地域ぐるみでの農地・水路・農道などの維持保全、長寿命化のための補修。更新等に対する国の支援。(共同活動支援交付金・向上活動支援交付金)

 交付単価:都府県の水田=3300円/10a(前年は4400円)など

      それぞれ取組率・取組面積で日本一となる。

 課題:共同活動の取組集落が310から280に減少し、中山間部であることから更に過疎化心配

→ 近隣集落との連携を進め防いでいきたい。

 取組

 自治会・老人会・婦人会・子供会へ広く参加を募って運営。

 新住民と旧住民の混住地域にもかかわらず、自治会・老人会が主導し、新住民も多数参加。

 子どもたちが将来農業に興味を持ってくれることを期待。


○()丸尾牧場 (赤穂市で唯一の酪農家。大規模化・効率化で存続を図る。)

 飼育頭数:120頭

 特徴:フリーストール牛舎 (=牛を鎖でつながず自由に動ける状態で管理。ストレスを低減。社長曰く牛が鳴くのは胃が苦しいからで、鳴かせないことを目標としている)

   ・飼料食べ放題(これもストレス対策か。牛の体調は食量ではなく乳質。乳量で点検)

   ・飼料は配合飼料(輸入穀物)少、牧草(イタリアングラスなど)を全て自家栽培の

 WCS(ホールクロップサイレージ)で賄う。大型機械を導入し約35ha栽培

   → そのため飼料費率42~47%(参考:全国平均56%、北海道平均39%)北海道並

   ・水の処理について行政支援(遠心分離した液部分は直接下水へ)

    理由 赤穂市の下水処理能力に余裕があり、下水管を詰まらせないこと(詰まらせない状態で排水すること)を条件に許可を取得。

       大量の水で薄めて流すことで条件をクリアしている。

6次産業化:地元のパン屋さんと提携しクリームパンとプリンを商品化(日産20個限定)

今後の展望:クリームパン・プリンの増産に加え、アイスクリームの商品化を検討している

 

← 牛をつなぐ鎖は無く右側で好きなだけ食事をして、自由に左側で横になって休憩することができます。 

飼料はわかりにくいかも知れませんがほとんど牧草で穀物(トウモロコシなど*外国産)はわずかに入っている程度です。

 

感想:社長の合理的で牛目線の考え方が上手く結果に出ているという印象を受けました。大規模化・大量生産を実現しつつ、乳質は近畿でベスト3に入るなど、量・質ともに向上させていました。

TPP等により農産品への関税が撤廃された場合に最も影響が懸念される産業の一つである酪農にあって、この取り組みが日本酪農の目指す道であり、生き残る道に最も近いのではないかと思いました。


農地整備事業(宍粟市宇原地区の事例)

集落100戸で29.4ha(水田は23ha)=287筆(土地区分けの単位)を所有。

これを49筆に集約化。(1区画約1反 → 約6反(6000㎡)6倍の大規模化)

総工費:約3億円 (国:55%、県:27.5%、市10%、地元7.5%)

背景:当初は営農組合の設立を企画したが利害調整など折り合いがつかず断念

   比較的意欲的な農業者に認定農業者になってもらう → 農地を預ける

現在はその認定農業者(後継者と)で集落農地の半分以上(14.4ha)をカバーしている。

メリット:作業分担や責任の所在が不明確になるのを回避できる(?)

     大型機械が導入でき作業効率も格段にアップする。

     =単純計算で100戸の半分50戸でやっていた農作業が1戸で可能

デメリット:風が吹いた際に水田に立つ波が大きくなり、植えたての頃は水没する危険

*農地の集約により非農家も増えたとのことですが、水路(景観)の整備については集落総手で取り組み、農業と環境保全がつながったものとして地域に浸透し始めているようでした。

 

以上


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